優雅なハリネズミ バルベリ
自分の知性を隠して、アパルトマンの管理人を演じている未亡人の独白が主で、家族や大人に失望して、アパルトマンに放火して自殺しようと計画している天才少女の日記が挿入される形で進む小説。
章というべきものが短いので、読みやすいと思う。
日本のマンガや映画の話がたくさんでてくる。谷口ジローとかヒカルの碁とか。小津安二郎の映画は大きなウェイトしめてるな。
管理人が、どうしてそんなに自分の知性を隠すことにこだわっているのか、最初はその心のゆがみが知性を曇らせているような気がしていたけど、最後まで読んだらその意味がわかった。
哲学の章があって、いろいろ難しいことをかいてる。管理人パート。
その中でも、たぶん美について語られている章は重要で、美と永遠についてあらためて考えさせられてしまった。
最後は、こんなふうになる必要がないように思うけどな。
単語
フランス語の単語って、単音節のが多いな。
je, tuとか、le, la, lesのような冠詞、茶、水、猫、などなどみんな単音節。なぜか複数形のほうが短くなるような言葉もあるし・・・
文字列を圧縮するための方式として、ハフマンコーディングというのがある。出現頻度の高い文字を短いビットで表現することで、テキスト全体のバイト数を減らすというもの。
フランス語でも、同じことがおきているのだろうか。よく使われる言葉が、単音節になってゆくのか???
不思議なのは、単音節の語を表記するのに、なぜか3文字も4文字も使わなくてはならないこと。
変化したりもするし・・・
これは、会話での節約が優先されているけど、表記では逆に区別しようとしているということなのだろうか。
どうすれば、わかるかな
碁を打つ女 シャン・サ
ぜんぜん違うけど「上海ベィビー」みたいな、張り詰めた空間かな。
囲碁をやってみたくなる・・・その部分は「チョンクォ風雲録」みたいかな。
二人のまったくかかわりのない二人の運命が重なり愛として結晶する話。
作りすぎみたいなかんじもするけど、それが文学空間かなという。
緊張感のある世界がここちよい。
巨匠とマルガリータ
ロシアの小説は、なんだか劇を見ているような気持ちになる。ドストエフスキーとか。翻訳のせいかな。
そういうのはあんまり好きじゃないので、何度か読むのをやめようかと思ったけれども、最後までよんでしまった。
ぶあつい本だけど、かなりのスピードで読破。
巨匠がでてくるのが1/3くらい読んだあとかな。それまでは何が巨匠でなにがマルガリータやらと思っていたのだけど、いよいよ巨匠が登場して・・
愛の物語なのかな
そうではあるけど、それよりもお祭り騒ぎなお話だな
しかし、悪魔も聖人もみんないいやつってのはおもしろい。悪人がいないというか、悪人は小物ばかりで脅威にならない。
やはり楽天的な小説だなあ
悪魔のひとりというか一匹というか 言葉を話す巨大な黒猫 ベゲモート
Sandworms of Dune
最後の一巻 Sandworms of Dune を読んだメモのようなもの。
ものすごくネタバレ。しかも間違いもあるはず。よまないことをおすすめ